アクセス管理IoT とモバイル・セキュリティのトレンドに関する考察

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最近、モノのインターネット接続 (IoT:Internet of Things) の拡大予測に関する記事を読む機会がありました。その内容は、「以前にCiscoが発表した推定をもとに、モルガン・スタンレーは、2020年までに750億台のデバイスがインターネットに接続されると予測している」というものでした。こうした計算上の予測は面白く、確かに「凄い」と思わせてはくれるのですが、本当に知りたいのは「消費者や企業にとってどのような意味があるのか」ということです。

 

近年、家電メーカは、製品にインターネット接続機能を持たせることの有用性を実感しはじめています。インターネットに接続できれば、家電を販売した後でもサービスをアップグレートしたり機能を拡張したりすることが可能です。 また、モバイル・アプリで家電製品をリモート・コントロールすることもできます。 これ自体が技術革新の成果というわけではなく、私自身、10年前にNokia Research Centerのラボにあるサウナが音声とWMLで制御されているのを見たことがあります。 しかし、このサウナの例は、1回限りのシンプルな統合でしかありません。 デバイスのフォーム・ファクタ数が増えるにつれ、デバイスを統合するうえでの複雑性も増します。よく「いつでもどこでもコンピュータを利用できる環境」という表現が使われますが、これですべてが説明できているわけではありません。一消費者として、私はサービスにアクセスするときにデバイスに依存しないだけでなく、スマートな統合を実現できるよう、様々なデバイスやアプライアンスが相互につながっていてほしいのです。

 

すでに今、やや原始的なかたちで接続/統合されているデバイスは数多く存在します。スマートフォンは、タブレット、テレビ、ラップトップとの同期/接続が可能です。ただし、こうした統合の大半は、「どのデバイスを使ったかに関わらず、eブックで最後に読んだページが分かる」といった非常に基本的なものです。しかし、今後ますます統合の数は増え、複雑性は高まってゆくでしょう。

 

接続時代の到来
iPhoneがモバイル・コンピューティングに革命をもたらした大きな理由の1つに、Appleがユーザ体験を重視したことが挙げられます。 以来、モバイル・ベンダは、「デバイスを使用するときに最高の体験を提供できるのは誰か」をめぐって凌ぎを削ってきました。ユーザは複数のデバイスを使うので、これからは「より広範囲なエコシステムでのクロス・デバイス体験」をめぐる戦いになります。 この戦いにおいて、大手ベンダは独自のコンポーネント (ソフトウェアとハードウェア) を投入し続けるでしょう。 ただ、エコシステムの規模こそがチャンスを大きく育て、より大きなマインドシェア獲得につなげることができるのです。 収益が得られるなら、専有のプロトコルやコネクタかどうかは関係ありません。

 

皆さんは、「これがIoTと何の関係があるのか?IoTに期待できることの一部にすぎないのでは?」と思われるかもしれません。確かにその通りなのですが、これからの革命 は「進化」に近い形で、まずは消費者主導のユースケースを適用しながら進んでゆくことになるでしょう。 確かに、他に企業のユースケースもあり、その要件に対応するプロトコルやフレームワークは多数あります。 ただし、こうしたプラットフォームの多くは、最終的には開発者の取り込みに苦労することになるでしょう。 開発者のマインドシェアの大半は大規模なモバイル・エコシステムに占められているからです。モバイルの場合と同様に、開発者に馴染みのあるツールと収益につながるロードマップを提供することができるプラットフォームこそが成功への道なのです。

 

サムソンやAppleといったモバイル大手がインターネット接続デバイスに巨大なチャンスを見出しているのは明らかです。今後は、モバイル・エコシステムの各領域にますます多くのデバイスが含まれるようになるでしょう。 現に、モバイル・デバイスと自動車の統合は進んでいるのです。同様に、先週開催されたサムソンの DevCon (素晴らしいカンファレンスでした)では注目すべき多くのイベントがあり、家庭でのメディア消費にまつわる具体的な消費者ニーズに対応すべく、いくつかのSDKがリリースされました。 しかし、接続の拡大がもつ影響力は、こうした比較的理解が進んでいるユースケースの枠を超え、ホームオートメーション、スマート・グリッド、ヘルスケアなどへと拡大してゆくでしょう。

 

接続された世界のための代替認証方法
現在のマルチ・デバイス/マルチ・サービスの世界では、従来のユーザ名/パスワードを使ったログインは利便性が高い方法とはいえません。 ここでは、生体認証  (NymiApple Touch IDなど) の進歩が役立ちます。 私は、企業のモバイル利用において個人端末の持ち込み (BYOD) が増えたように、BYOD認証のパラダイムが発展するのではないかと思っています。 消費者を対象として多様な認証方法が提供されるようになると、エンタープライズITシステムがそうした方法をサポートする必要が生じ、往々にして階層化されたアプローチが必要となります。

 

IoT時代のビッグデータ・プライバシの確保
IoTが生み出す大量データは、他にも一連の課題を作り出すことでしょう。 接続デバイスは、ユーザに関してますます多くのコンテキストデータを収集/送信できるようになっています。この情報は、ベンダとユーザの双方にとって大変有用です。しかし、当初の意図や合意した内容とは異なる目的に使用されたらどうなるでしょう?誰が生データやデータから得られた情報の所有者となるのでしょうか?誰が管理すればよいのでしょうか?現在、一般的に適用すべき基準もなければ、適切なプライバシ保護を提供するモバイル・エコシステムもありません。ユーザは気にしていないと感じることもありますが、データ漏洩がお財布に影響するようになると気になり始めるのではないかと思います。

 

そのときまで、CA Layer 7は革新を続け、IoT、マルチ・デバイス認証、ビッグデータが作り出す課題に対応するソリューションを提供し続けます。 ところで、モルガン・スタンレーが予測したデバイス数は少なすぎると思います。私は、その倍にはなると思っていますので、まずこのブログで皆さんにお伝えしておきます。

 

 


原文:http://www.layer7tech.com/blogs/index.php/thoughts-on-trends-in-iot-mobile-security/

 

Leif Bildoyについて

Layer 7のシニア・プロダクト・マネージャとして、モバイルの製品や戦略のロードマップ策定において中心的役割を果たしています。製品管理と製品開発の両分野で多くの経験を積み、直近ではRIMでクラウドおよびプラットフォーム・サービスのプロダクト・マネージャを務めていました。また、Alcatel Telecom、Nokia Research Center、SurfKitchen、MontaVista Softwareなどで勤務経験があります。イギリスのブリストル大学でアドバンスト・コンピューティングの理学修士号を取得しています。
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